中古車を税金対策として利用する場合の注意点

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コラム

中古車を税金対策として利用する場合の注意点

車の購入が税金対策になるのは中古車を買ったとき

会社を経営していて、営業活動などで各所に出かける場合には社用車が必要になるでしょう。車を購入するときはその費用を経費として計上できますが、車の購入の仕方でも税金対策ができる場合があります。

税金対策は、新車を購入するのではなく中古車を購入したときに有利になります。これは、減価償却の仕組み上で中古車の方が有利になるためです。さらに、車の名義を個人ではなく会社にしておけば、車にかかる保険料や燃料代なども経費計上できますから、さらに有効な税金対策になるでしょう。

ただし、数十年前のヴィンテージカーや動かない車(装飾目的)などについては、税務署が車として認めない可能性もありますので、中古車であれば何でもいいというわけでないことに注意が必要です。

車に適用される減価償却の仕組み

減価償却とは、会社の運営に必要な資産において、取得したその年に全額を費用計上するのではなく、資産の耐用年数を考慮してその年数で費用を分割し、計上する方法です。減価償却を適用する際の耐用年数は、資産の種類によって異なります。

この耐用年数は基本的に新品を取得したことを想定したものであり、中古品の場合は新品状態からある程度の年数が経過していることを考慮し、耐用年数が計算されます。この仕組みにより、中古品を購入した場合には新品を購入した場合よりも短い期間で減価償却できることになるのです。これが耐用年数の特例です。

中古車で税金対策になる理由

中古車を購入することで税金対策とするには、耐用年数の特例を利用します。減価償却における車の耐用年数は6年となっていますが、中古車の場合は下記のような計算式で耐用年数を求めます。以下は計算の一例です。

・製造から6年を経過している場合
6年(法定耐用年数)×20%=1.2年(中古車の耐用年数)
※耐用年数が2年未満となる場合は耐用年数は2年となります。

・製造から4年を経過している場合
(6年(法的耐用年数)-4年)+(4年×20%)=2.8年(中古車の耐用年数)

この計算においては小数点以下切り捨てとなり、製造から6年が経過している中古車の耐用年数と同様に、製造から4年が経過している中古車の耐用年数も2年となります。

減価償却の定率法では、耐用年数に応じた償却率を償却資産の残高にかけて減価償却費を計算します。例えば耐用年数6年の場合は0.333、2年の場合は1.0です。つまり耐用年数2年の場合は、資産の残高の全額をその年の減価償却費として計上できます。結果、収入から大幅に経費を差し引くことが可能になるため、課税対象額を圧縮できるのです。

減価償却方法の注意点

耐用年数が2年となり、定率法では償却率が100%と全額減価償却することができますが、その年度の使用期間により、月割りをしなくてはなりません。
つまり、購入して使用に供した期間が6カ月しかなければ、取得価額に100%を乗じた後に、12か月分の6カ月を乗じるため、50%部分しか減価償却することができません。
全額を減価償却したい場合は、年度初めに購入をして使用に供する必要があります。

また、法人については減価償却方法が原則定率法なので、この計算式となりますが、個人については原則定額法となりますので、法人と同じような節税効果は生まれてきません。
耐用年数が2年の定額法は24カ月で均等に減価償却する必要があります。初年度の使用に供した期間が6カ月であれば、取得価額の25%しか減価償却することができません。
ただし、減価償却方法変更の届け出を提出し、定率法を採用すれば、法人と同じような効果が生まれます。

早期に減価償却ができますので、そういう意味では節税効果はありますが、トータルの減価償却累計額は取得価額までとなり、どの減価償却方法を採用しても同じとなります。
つまり、課税の繰り延べをしているだけとなるため、根本的に税額を減らすことができるという話ではありません。

早期に減価償却をすることは、節税対策以外に、資金繰りの観点からはメリットが大きいと言えます。
減価償却費は資金の支出を伴わない費用ですので、その金額だけキャッシュが社内に留保されることになります。
早期に減価償却を行えば、その分だけ手元のキャッシュが早く増加することになります。ビジネスをしていく上では投資金額を早期に回収することが望ましいので、そういう点では大きなメリットがあると言えます。