個人事業主に有利な課税事業者・免税事業者の選択とは?

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コラム

個人事業主に有利な課税事業者・免税事業者の選択とは?

消費税を納付する仕組み

事業を進めていく上で納める税金の中に消費税があります。消費税については、個人事業主もぜひ把握しておきたいところです。
事業における消費税の仕組みを見ていくと、商品を販売するときに顧客から受け取る消費税は商品価格の8%です。これをすべて税務署に納付するわけではなく、仕入れ先から商品を仕入れる際に支払った消費税を控除し、消費税額を算定します。
そのため、受け取った消費税が支払った消費税よりも多い場合は、税務署へ納付することになり、支払った消費税が受け取った消費税よりも多い場合は、税務署から還付を受けることとなります。

例えば、500円で商品を販売したとして、そこにかかる消費税は40円です。その商品の仕入れを300円で行っていたとしたら、仕入れ値にかかる消費税は24円となります。この場合、40円の中から24円を仕入れ先に支払い、税務署に納めるのは残った16円ということになります。

原則として起業2年目までは消費税納付を免除される

事業を行う個人事業主について、すべての人が消費税を納めなければならないかというとそうではありません。まず、開業してから2年目までは消費税の納付を免除されるのです。これは、消費税の納付に関して一昨年の売上が基準期間となるためです。一昨年に事業を興していないのであれば、消費税の徴収をする必要がありませんから、開業してから2年が経過するまでは原則として消費税を支払う義務は負いません。これは個人事業主も法人も同様です。

消費税納付が必要か否かは売上額による

事業を始めてから2年が経過した時点でも、消費税を納付する必要がある場合とそうでない場合が分かれます。基本的に個人事業主も法人も、課税対象となる年の売上高が1,000万円を超えない場合は課税対象とならないのです。これは、高額の売上がない小規模の事業者に対する免除措置です。

ただし、課税対象となるのは一昨年の売上高となりますから、今年度の売上が1,000万円を超えていなくても、一昨年の売上に関して1,000万円超であれば消費税を納める必要が出てきます。また、特定期間といって前年の上半期の間に1,000万円超の売上がある場合か、給与等の支払額が1,000万円を超えた場合のどちらかを判定基準として判断する必要があり、一昨年の売上が1,000万円以下であったとしても課税対象になりますので注意が必要です。

開業時から課税事業者を選択

通常は免税事業者を選択するほうが有利な場合が多いと思いますが、初期投資が大きくかかる事業や、大幅な赤字が先行して発生する事業などの場合には、あえて課税事業者を選択したほうが有利な場合があります。
装置産業で初期に機械など大量に購入した場合などは、機械の購入にかかる消費税を多く支払うことになります。それが受け取った消費税よりも多い場合は、免税業者だと還付できませんが、課税事業者を選択すると還付を受けることができます。
これは課税事業者を選択する届出を提出すれば適用となります。
ただし注意が必要で、この届出を提出すると原則2年間は免税事業者を選択することができなくなります。先の事業計画を見越したうえで検討する必要があります。

課税事業者から免税事業者へ

基準期間の課税売上高が1000万円以下となり、課税事業者から免税事業者となる場合があります。この場合はすみやかに税務署へ届出をする必要があります。
届出をしないと、前年度分の消費税の中間申告の納付書が送られてきてしまうこともあります。この場合も免税業者の届出を提出すれば、納付をする必要はありません。