預金や国債や社債の利息で確定申告が必要になるのはどんなとき?

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コラム

預金や国債や社債の利息で確定申告が必要になるのはどんなとき?

利子所得と課税方法

預金・一般公社債

銀行などの金融機関に預けている預金などにかかる利子も、所得としてみなされます。これを利子所得と言い、所得税の課税対象となります。課税対象になる利子は銀行の各種預貯金や外貨預金、特定公社債以外の公債や社債などの債券、またこれを利用した投資信託の分配金などにかかる利子です。

銀行の預貯金・一般公社債(特定公社債以外)にかかる利子は、源泉分離課税となり、支払われた時点ですでに源泉徴収額が差し引かれ、特に確定申告をして所得税を支払う必要はありません。

ただし、海外口座の利息については、確定申告をしなければならない場合がありますから、注意しましょう。

特定公社債

特定公社債とは国債、地方債、外国国債、公募公社債、上場公社債などをいい、その利息については、預金・一般公社債と異なり申告分離課税となります。申告分離課税ではありますが、利息受け取り時には源泉徴収はされてしまいます。なお、原則としては申告が必要となりますが、申告不要を選択した場合には、預金や一般公社債と同様に利息受領時に源泉徴収をされて課税関係は完了します。

申告分離課税として申告する利点としては、基本的に上場株式等と同じ取り扱いになり、特定公社債の利息と上場株式等の譲渡損の損益通算が可能となります。一般公社債では源泉分離課税ですので、上場株式等で譲渡損があったとしても、利息にかかる源泉税を支払う必要がありますが、特定公社債の利息は譲渡損と相殺し、源泉された利息に係る税金を取り戻すことができます。

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利子所得にかかる税額の計算方法

利子所得にかかる税額を計算するとき、利子には特に経費が発生しないため、金額をそのまま利子所得として計算します。これに所得税15%と住民税5%、さらに平成25年から適用された復興特別所得税0.315%(所得税の2.1%)が課せられることになります。これらを合計した税率は20.315%です。

なお、譲渡益、償還差益については、特定公社債も、一般公社債も譲渡所得として申告分離課税となり、所得税15.315%、住民税5%の税金がかかります。

また、法人については平成28年に住民税の利子割が廃止になったため、20.315%から5%を引いた15.315%が受け取り時に源泉徴収されます。

項目 利息 譲渡益・償還益
一般公社債 源泉分離課税
所得税15.315%
住民税5%
譲渡所得として申告分離課税
所得税15.315%
住民税5%
特定公社債 申告分離課税
所得税15.315%
住民税5%
譲渡所得として申告分離課税
所得税15.315%
住民税5%

 

特定口座の利用

金融機関で源泉徴収ありの特定口座を開設している方は、その口座で特定公社債を預けることができます。
その場合は、特定口座内で自動的に上場株式等の譲渡損の相殺や税金の処理をしてもらえますので、特に確定申告をする必要がありません

確定申告が必要な利子所得について

特定公社債以外で、確定申告が必要な利子所得にはどのようなものがあるでしょうか。

海外口座預金

海外の銀行に預金している場合、その利子については日本の税制に基づいた源泉徴収がなされておらず、預金している国の税制によって税金が徴収されていることがあります。このような場合、日本国内の税制に基づいて納税するために外国税額控除を受ける必要があり、その手続きは確定申告で行われます。
また、為替レートの取引によって利益を得た場合、その金額によっては利子所得ではなく雑所得とみなされるため、確定申告による納税が必要になります。

会社経営者が自らの会社に金額を貸し付けた場合

会社の資金繰りのために、経営者が自ら会社に金額を貸し付けた場合、そこに発生する利子は利子所得ではなく雑所得となり、確定申告による処理が必要です。

個人事業主が取引先に金額を貸し付けた場合

個人事業主から取引先に金額を貸し付ける際に発生する利子も利子所得ではありません。この場合は事業所得とみなされるため、確定申告をしなければなりません。