法人税の租税特別措置の適用を受けるには適用額明細書が必要!

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コラム

法人税の租税特別措置の適用を受けるには適用額明細書が必要!

適用額明細書が必要になる法人税租税特別措置とは

法人税の支払いでは、さまざまな事例において特例が認められる場合があります。法人税の租税特別措置と言われるもので、ベースとなる法人税法に基づいた規定だけではなく、一時的に法人税の負担を軽くするための特別な規定が存在するのです。

ただし、その租税特別措置にもいくつかの種類があり、適用される条件がかなり限定されるケースもあります。その状況を透明化するための法律が平成22年に定められました。それに伴い、平成23年4月1日以降に終了する事業年度に関して法人税の租税特別措置を受ける場合には、適用額証明書の提出が必須となりました。

法人税租税特別措置の適用例

法人税の租税特別措置には数多くの種類が存在しますが、そのなかで主なものを以下で紹介します。

中小企業の法人税率

中小企業の法人税率が大企業より優遇を受けているのを知っていますか?
実は課税所得が800万円以下までは、大企業より低い税率、それを超えてくる所得については大企業と同じ税率で計算することになっています。
つまり中小企業は租税特別措置により税額が減少していますので、適用額明細書に租税特別措置法の条項と適用額を記載して提出しなければなりません。

少額減価償却資産の損金算入

30万円未満であれば固定資産とならずに即時費用として処理ができると思っていませんでしょうか?
実はこれも租税特別措置法によるものなのです。原則として10万円以上のものは固定資産として計上しないといけないのは変わっていません。

時限措置として中小企業が購入した30万円未満の資産であれば300万円を上限として即時損金算入が認められているだけです。
したがって、所得金額を減少させる行為ですので、適用額明細書に租税特別措置法の条項と適用額を記載して提出しなければなりません。

その他の租税特別措置

・試験研究費などの控除
・中小企業の機械などにかかる費用の特別控除
・ある特定の資産の買い替えで発生する圧縮額などの損金算入
・事業基盤強化設備などにかかる費用の特別控除
・配当金などの益金不算入
など、継続されるものや終了するものなどがありますので、毎年確認をする必要があります。

これらの適用にはそれぞれ条件があり、適用される企業が限定されることもあります。しかし、特に中小企業において法人税の負担を軽減するものが多いですから、覚えておいて損はないでしょう。

ちなみに、税額又は所得金額を減少させる租税特別措置に関わるものを適用額明細書に記載する必要がありますが、交際費の損金不算入など所得金額を増加させる租税特別措置については記載不要です

適用額明細書を提出する際の注意点

法人税の租税特別措置を申請するときには、適用額明細書を提出することになりますが、その際には注意点があります。実際に受ける特別措置が定められた条項や区分などを記載する必要があり、さらに適用額も算出して提出しなければなりません。

万が一、適用額明細書を提出し忘れた場合、租税特別措置を受けることができなくなります。適用額明細書に記載漏れがあった場合にも、同様に租税特別措置は受けられませんから、提出することに気を取られて内容に漏れや誤りが発生するといったことのないようにしましょう。

中小企業であれば、法人税率の軽減、少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例などは、多くの企業で適用になるものでしょうから、適用額明細書が不要と税理士に言われたときは、確認をしてみるといいでしょう。