増資で法人税が変わる!?その条件とは

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コラム

増資で法人税が変わる!?その条件とは

増資の概要と方法

増資とは、株式会社の運転資金や事業開拓などに使用する資金を、株式発行によって得ることです。その方法は2つあり、発行した株式を出資者が購入する有償増資と、株式発行時に会社内にある準備金などの資産の一部を資本金とする無償融資です。

増資を行うことで、返済の必要がない資金が手に入るため、会社の財務状況に余裕ができて資金繰りが容易になります。そのうえ、会社の財務上の土台を強くし、取引先や金融機関の信用を得ることにもつながります。

増資の手続き

一般的な中小企業では、譲渡制限会社であると考えられますので、新株発行には株主総会決議が必要となります。
株主総会で発行株数、発行価額を決定し、その後、出資者の引き受け、払込、最後に登記となります。

登記においては、株主総会議事録、株式申込証、払込を証する書面など新株発行の一連の流れを示す書類が必要になりますので、不備がないようしっかりとした手続きをしなければなりません。

増資を行う際に注意したいこと

増資を行う際には、いくつかの注意点があります。これらの点には気をつけておきましょう。

登記時の発行可能株式総数の変更

増資によって株式を増やす場合、登記時に申請した発行可能株式総数を超えることもあるでしょう。この場合、発行可能株式総数を変更する手続きを行わなければなりません。

経営権を失う可能性も

株式を発行して第三者が購入する場合、持株割合が以前と大きく変動する可能性があります。その結果、経営者の持株割合が少なくなり、経営権を失う可能性があります。

起業2年目までの消費税免除について

消費税については、資本金1,000万円以下の企業に関して、起業2年目までは消費税の免税措置が取られます。増資によって資本金1,000万円以上となると、この措置は受けられなくなります。

法人税などの特別措置の条件から外れることも

増資を行う際、これまで資本金が1億円以下の中小企業であった会社が、資本金1億円超になる場合には、法人税について注意が必要です。中小企業には法人税の軽減税率が適用されますが、中小企業ではなくなることでその適用を受けられなくなります。

そのほか、法人税とは別に事業税として、資本金などの金額に応じて適用される外形標準課税が課せられることになります。これは、万が一赤字が出た場合にも事業税を納めなければならないものです。

さらに、少額減価償却資産の特例を受けられなくなったり、事業に使用する機械などを購入した際の控除や特別償却の対象から外れたりします。法人税をはじめとして、これらの影響についてはよく確認しておくべきでしょう。

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