ベンチャー企業の頼もしいパートナー!VCを解説

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ベンチャー企業の頼もしいパートナー!VCを解説

VCの歴史を紐解く

VCの成立は意外に古く、中小企業投資育成株式会社法によって中小企業投資育成株式会社が設立されたのが1963年なので、既に日本では50年ほどの歴史があることになります。民間で1972年に京都エンタープライズ・デベロップメントが設立されて以降、VCは投資モデルとしての地歩を固めていき、現在ではほとんどの投資家にとって避けては通れないほどの存在感を持つようになりました。

1980年代から1990年代にかけて、銀行を中心にVCの事業に参入する民間企業の数が急伸しましたが、近年インターネットの拡大と技術革新によりクラウドファンディングのような新たな類型の資金調達方法が編み出されたことで、VCが再び大きく着目されるようになってきました。

VCとはどのような投資モデルか?

VCにおける出資責任の問題を論じる前に、まずはVCがどのようなものか詳しく把握しておきましょう。

ベンチャー企業が事業を立ち上げる際、巨額の投資金が必要になりますが、投資家個人でそれを賄うことは基本的に不可能です。そこで投資会社や組合などが仲立ちとなって多くの投資家から資金を募って共同で出資するのが、一般的なVCです。一方で、投資会社が独自に資金を銀行などから調達して、自己資金という形で出資する形態のVCも存在します。

投資家がVCによって得られる利益は、会社の売上から得られる利益以外に、出資の見返りに引き受けた株式を売却して得られるキャピタルゲインが主なものとされます。即ち、投資家にとっても、ベンチャー企業の株式上場は大きな目標であると言えます。

ファンド型VCにおける無限責任と有限責任

ベンチャー企業に出資する投資家を募ってVCを行う際、ファンドと呼ばれる投資事業組合が設立されます。このファンドは、どの法律に基づいて設立されるかによって出資における責任のあり方が大きく変わってきます。

商法に基づくファンドは、構造上投資家が直接ベンチャー企業に対する投資事業に参加するというスタンスを取るため、ベンチャー企業の事業が失敗して損失が生じても、出資額を超えた請求は行われない有限責任になります。投資事業有限責任組合法に基づいて行われるVCも同様で、組合が仲立ちになることにより投資家に対する出資責任は有限です。

それに対し、民法に基づいて設立されるファンドは「任意組合」扱いになり、投資家自身が組合の一部である業務執行組合員となるため、ファンドに生じた責任の全てを担う必要があり、出資額を超えた金額を支払う義務が生じる可能性もある無限責任となります。