今のうちに把握しておこう!事業承継の内容とそのリスク

column

コラム

今のうちに把握しておこう!事業承継の内容とそのリスク

そもそも事業承継とは何なのか?

『事業承継』とは文字通り、経営者の引退によって後継者に事業が引き継がれることを指します。しかし、一言で事業承継と言っても、実際には経営体の種類などによってその意味合いは大きく異なってきます。

事業承継を行うのが個人事業主であった場合、後継者に対して引き継がれるものは、主に事業主が保有していた事業を行うための財産を指します。また事業を遂行するための手段やノウハウ、さらには取引先データといった無形物の引継ぎも含まれるのが大半です。一方、株式を発行する会社の場合、事業遂行のための様々な情報の引継ぎも行われますが、メインとなる承継物は株式になります。

双方、一定の財物を後継者に対して承継することになるため、企業買収などの金銭による取引が生じる事業体の受け渡し以外では、相続税もしくは贈与税がかかることになります。

事業承継自体が行えないリスクとは何なのか?

事業承継は事業体が継続していくための必須要件ですが、そこには様々なリスクがあり、常にそれに対処していかなければならないという点を留意しておく必要があります。

実際、事業承継のリスクは事業承継する前後に生じます。事業承継前に起こるリスクとは、即ち「後継者の不在」です。どれだけ多くの従業員を抱えた巨大な組織であろうとも、事業を受け継ぐ存在がいなければ、最悪では組織自体が無くなってしまうケースも考えられます。

近年は少子化や事業分野の多様化によって後継者不足が大きな社会問題となっており、後継者育成は事業体にとって大きな課題であると言えます。こうした状況を鑑みて国や地方自治体が「事業引継ぎ相談窓口」などを設置しているので、経営者の引退が現実味を帯びてくる前から窓口を通して支援要請を行うことも考慮しておきましょう。

事業承継をしてから起きるリスクとは何なのか?

事業承継を行った後も、それにまつわるリスクがあるため、しっかりと対処するように心がけておかなければなりません。

事業承継後に生じるリスクとは即ち、資金や財務に関するものです。まず先述した通り、無償による事業承継の場合は相続税や贈与税が賦課されることになります。その多額な税負担により、承継したまでは良かったが、事業承継直後から財務が火の車になってしまうといった状況も考えられます。

また前経営者よりも後継者の方が社会的信用を得ていない場合が常なので、事業承継によって資金融資を受けにくくなるといったリスクもあります。さらに親族間の事業承継でない場合などは特に、前経営者の相続人が遺留分として株式の譲渡を求めてくるケースも存在します。これらのリスクは、事業承継が行われる前からしかるべき対処を取っておくことで回避することが可能です。