賢く活用!事業承継ガイドラインとは?

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コラム

賢く活用!事業承継ガイドラインとは?

事業承継ガイドラインとは一体?

中小企業では人材不足や経済状況などの理由から、世代交代が行われず経営者の高齢化が進んでおり、10年程度の近い将来に多くの企業で事業承継が必要となるタイミングが訪れると考えられています。

中小企業に蓄積されたノウハウや技術が日本の産業を支えていると言っても過言ではありませんので、円滑な事業の引き継ぎが行われない事が原因で、これらが失われる事態は避ける必要があります。そこで中小企業庁が中心となって、中小企業を取り巻く環境や実状を踏まえて、事業を引き継ぐにあたっての課題やあり方を議論するために検討会や委員会が組織されました。

これらを通じて詳細について具体的検討が行われ、事業承継の重要性や取り組み方、支援体制などについてまとめられたのが、事業承継ガイドラインとなります。

ガイドラインの中身は?

このガイドラインでまとめられた内容は大きく3つ、事業承継に向けた早期・計画的な取組の重要性、事業承継に向けた5ステップの提示、地域における事業承継を支援する体制の強化となります。

1つ目の項目では、早期から準備に取り組む事の重要性を明記するとともに、自社の現在の状態を把握するためのツールとして、事業承継診断が紹介されています。

2つ目の項目では、円滑に事業承継を進めるため手順として、事態の認識・自社の経営課題の把握・引き継ぎに向けた改善・承継計画策定・引継ぎ実施、という5つのステップが示されています。

最後の項目では、都道府県や市町村、商工会や金融機関といった支援機関が相互に連携を図りながら、各ステップ毎に切れ目なくバックアップを行う体制の構築を目指す事が明記されています。

ガイドラインの意義とは?

ガイドラインでは、現在の経営状況の悪さを改善する事でスムーズな事業承継を実現した成功例や、反対に承継計画の不備により元経営者と現経営者間で争いに発展した失敗例なども記されています。

これらの実例を含めた従来の事業承継においては、多くの経営者が曖昧な状態で不安を抱えたまま、事業の引き継ぎを行なっていたと考えられます。しかし、このガイドラインのおかげで、経営者が将来の事業承継に向けて十分な心構えができ、ステップに従うことで具体的な手続きや準備を容易に進められる事となります。

自社の事業を発展させることは経営者としての最大の責任ですが、自身が退いた後も将来に渡って発展が継続するための礎を築く事も重要です。まだ先のことだから、その時になったら考えるからではなく、この非常に有用なガイドラインを普段から参考にし、入念に準備を進めておく事をお勧めします。