資産を譲渡したのに確定申告をしないのは問題?

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コラム

資産を譲渡したのに確定申告をしないのは問題?

譲渡所得にはどのようなものが含まれるか

譲渡所得とは、土地や建物などの不動産や株式などを譲渡したときに発生する所得のことです。
税額を計算するときには、不動産や株式については、給与所得や事業所得などとは分けて計算される分離課税が適用されますが、その他資産については総合課税となります。

例えば、個人事業に使用している土地があった場合、景気などの外的要因により資産価値が増加する場合には譲渡所得となり、所有者が造成をするなど活動に起因して資産価値が増加する場合には事業所得として考えます。
個人事業主が事業で使用している車を売却した場合は、事業所得へ反映させず、譲渡所得として認識します。

また、居住用の不動産を売却したときに得られる所得は、譲渡所得に分類されることになります。

 

プライベートで使用している車を売却した場合は?

新車に買い替えるときは、今乗っている車を下取りに出したり、中古屋さんに売却したりしていると思います。
この時に確定申告をしていなかったなぁと思われる人もいらっしゃることでしょう。

通勤や買い物など生活に必要であると判断される場合は、所得税は非課税となり、特に申告する必要はありません。

ただし、あくまでも通勤や買い物など生活に必要であると認められるものに限られてきますので、値上がり目的で所有している車などについては、譲渡所得として認識する必要があります。

譲渡所得があれば確定申告をしよう

居住用不動産を売却した場合、売却益が生じるケースと損失が出るケースがありますが、これらのいずれの場合も確定申告をするべきです。

特に売却益が出た場合には、譲渡所得に課税される譲渡所得税を納める必要があります。

損失が出た場合には、給与など他の所得と合わせて損益通算が可能なため、納めるべき税額を抑えられることがあるのです。

ただし、5年超保有の居住用不動産である等の要件が定められており、投資不動産などの損失は損益通算することはできません。

そんなに頻繁にあることではないので、自ら住んでいた自宅を売却した場合には、確定申告を忘れてしまうことがあるとは思いますが、自宅を売却することで得た金額も譲渡所得に含まれますので、売却益が出た場合はもちろん、損失が出た場合にも確定申告を行うようにしましょう。

また、上場株式等の売買で損失が発生した場合は、損失を3年間繰り越すことができます。

この損失は配当金の源泉徴収とも相殺できますので、忘れずに確定申告をしたほうが有利になります。注意すべき点としては、繰越があった場合に1年間取引をせずに売却損益が発生しなかったとしても、毎年繰越額を確定申告する必要があります。

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譲渡所得がある場合の確定申告

譲渡所得がある場合、確定申告書Bと分離課税用の申告書、さらに確定申告書付表兼計算明細書の提出が必要です。これに加えて、不動産売買契約書や仲介手数料などの領収書といった証明書類も提出します。

譲渡損失がある場合は、その年の給与所得と合わせて確定申告を行います。確定申告書Bと譲渡損失の金額の明細書、損益通算及び繰越控除の対象となる金額の計算書をそれぞれ作成しましょう。

株式

株式の譲渡所得は、売却時の価格から購入時の価格と諸経費を差し引いた金額となります。諸経費には、売却時だけではなく購入時にかかったものも含まれるため注意しましょう。
税率は所得税15.315%、住民税5%となります。

不動産

不動産も売却時の価格から購入時の価格と諸経費を差し引いた金額により所得を計算しますが、一定の条件を満たす場合には特別控除が認められていますので、忘れずに要件を確認しましょう。

例えば、居住用不動産を譲渡した場合には3000万円の特別控除があります。すなわち譲渡益3000万円までは税金がかからないことになります。

特別控除を考慮した譲渡所得に、所有期間に応じた税率がかけられます。
5年以下の短期は所得税30.63%、住民税9%となります。
5年超の長期については、原則として所得税15.315%、住民税5%となります。

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その他の資産

自動車、金、ゴルフ会員権などを譲渡した時には、長期譲渡と短期譲渡を分けて、売却時の価格から購入時の価格と諸経費を差し引いた金額を算定し、譲渡損益を計算します。
長期譲渡と短期譲渡の合計額から特別控除額50万円を差引いて譲渡所得の金額を出します。

譲渡所得については他の総合所得と合算(総合課税)して、総所得を求め、所得税を計算します。ただし、長期総合譲渡所得の金額は、2分の1が課税対象となり、短期総合所得は全額が課税対象となります。