節税の基本!小規模企業共済と倒産防止共済について

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コラム

節税の基本!小規模企業共済と倒産防止共済について

確定申告で受けられる控除を活用するために

確定申告によって必要経費と認められる金額を控除できる制度があるため、こうした制度を利用して節税することが一般的です。

特に個人事業主の場合には、サラリーマンよりも控除されるものが少なくなってしまうため、できるだけ節税に活用できる方法を選択することが必要となります。

小規模企業共済や倒産防止共済(経営セーフティ共済)は、個人事業主や中小企業で利用できる節税対策です。

小規模企業共済は、払い込んだ掛け金や受け取った共済金の控除を受けることができ、倒産防止共済でも掛け金を全額経費として控除対象にすることができます。

事業や収入の安定を図るとともに、節税をするために活用したい方法です。

小規模企業共済と倒産防止共済とは?

小規模企業共済

小規模企業共済、倒産防止共済(経営セーフティ共済)ともに、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営しているものであり、公的な機関が運営しているため安心感があります。

小規模企業共済は、あらかじめ掛金を払い込むことで、事業廃止などの時に退職金や年金として掛金を受け取れる制度です。

個人事業主や中小企業の役員など、退職金がない人たちのための退職金制度として活用されています。

240カ月以上の納付で解約時に100%以上の受取金が得られます。

注意が必要なのが、小規模企業共済は法人での加入はできません。つまり、法人の役員については、それぞれ個人で加入をする必要があります。

また、解約時に100%以上の受取をするためには240カ月(20年)という長期にわたるため、継続して掛金の払い込みができるかなど、長期的な視点で検討をしなくてはなりません。

倒産防止共済(経営セーフティ共済)

倒産防止共済は、取引企業の倒産で売掛債権などの回収が出来なくなった時に貸付を受けられる制度です。

掛け金を40ヶ月以上支払うと解約返戻金は100%戻るため、損をせずに節税効果が期待できます。

小規模企業共済とは異なり、法人の場合は法人で加入をすることになります。

 

どちらの制度も資本金の額や従業員数などの加入条件があります。また、企業の規模が大きくなると加入できないケースもあるため注意が必要です。

 

小規模企業共済と倒産防止共済の税制上のメリット

掛金支払時

小規模企業共済と倒産防止共済の掛金については、支払額を所得控除あるいは損金とすることができます。

小規模共済は年間最大84万円、倒産防止共済は最大240万円まで掛金をして支払うことができます。

支払額を所得控除、損金とすることができるので、個人であれば12月に1月以降の分を前払したとしても、その年の確定申告に前払分も控除することができます。

また、法人で損金算入する時も同じです。支払時に掛金は100%を損金として計上できます。

小規模共済は個人でしか加入できないので、法人での節税効果がないように思われますが、例えば、月額の役員報酬50万円の方が小規模共済に加入するために、57万円に増額したとすると、法人の損金算入額は月7万円増加し節税できます。

報酬を受け取る個人は、増額分は掛け金として支払えば、全額所得控除されますので、所得税が増えることはありません。

間接的ではありますが、小規模共済は法人に対しても節税効果があると言えます。

受取時

小規模企業共済の受取り金は退職金代わりになるため、「退職所得控除」の対象です。分割で受け取る場合には公的年金の雑所得扱いになります。

掛金支払時に優遇され、掛金の受領時にも有数されるため、その節税効果は大きいものとなります。

ただし、他の退職所得があったり、公的年金があるなど、所得額が大きくなると、受取時の節税効果を発揮できない場合もありますので、節税効果を目一杯享受したい方は、受領のタイミングを検討する必要があります。

倒産防止共済では解約した場合の返戻金は収益計上されます。掛金は全額所得控除または損金となっているため、受領額全額が課税対象となってしまいます。

そのため、受領時に節税のメリットはありませんが、倒産防止共済加入により、取引先の倒産など、経営難に陥った時に、共済金の貸し付けをうけることができます。

生命保険の効果と似ていますので、生命保険に加入する方は、生命保険より節税効果が高い倒産防止共済を先に検討することをお勧めいたします。

ただし、生命保険と違い、倒産防止共済は積立上限が800万円と決められています。

 

こうした制度を利用することで、貯蓄をしながら節税効果も狙うことができます。ただし、早期の解約は返戻率が悪くなるので、損をしないためには長期間継続することが必要です。